江戸木純 special selection サイテー映画の大逆襲2020

  • 『死霊の盆踊り』(HDリマスター版)ポスター
  • 2019年12月28日(土)より、シネマカリテにて奇跡と笑激のロードショー!
  • 『プラン9・フロム・アウタースペース』(総天然色版)ポスター
  • 2020年1月11日(土)より、シネマカリテにて奇跡と笑激のロードショー!

MOVIE

    Introduction

    映画史とは、今も繰り返し見続けられている傑作、名作だけでなく、
    その何倍もの駄作と失敗作の死屍累々が築いてきた歴史です。

    この2本は、その栄光の歴史にひときわ輝く、最低を極めて珠玉となった2つの伝説。
    ヒドい映画や耐え難いほどつまらない映画は世界中に無数にあります。
    でも、徹底的にヒドいのにまったく憎めず、
    こんなにも面白く、哀しくも愛おしい作品は他にありません。

    これも間違いなく、映画の神様が起こした奇跡のかたちです。
    失笑、嘲笑、爆笑の果て、壮絶なヒドさの中にも溢れる真の映画への愛と見世物魂を見つけたとき、
    あなたはきっと、かつて体験したことのない映画的感動に震え、涙することでしょう。

    江戸木純(映画評論家)

    『死霊の盆踊り』 HDリマスター版

    『死霊の盆踊り』 HDリマスター版 場面写真

    映画史上最も有名なサイテー映画の代名詞『プラン9・フロム・アウタースペース』と並び、映画史に残るサイテー映画のもうひとつのレジェンドにして、邦題史上に残る迷(名)邦題として名高く、その題名を聞いただけで映画ファンの誰もが爆笑する究極のカルト・ムービー! 米映画レビューサイト、ロッテン・トマトで笑激の満足度0%を獲得しているサイテー映画の決定版!!

    徹底的にくだらない設定とストーリー性皆無の展開、大仰かつ意味不明なセリフと驚くべきダイコン演技、ただひたすら女幽霊たちが狂ったように踊り続けるトップレス・ダンスの無間地獄、全編を貫く映画的凡庸さとは裏腹に画面に展開されるハイクオリティなヌードとダンスのコラボレーションは、やがて見る者を恍惚とさせ、信じられない快感と爆笑の渦に陶酔させる。長い映画の歴史においても、こんな映画は他にない。
    ポルノ解禁前のアメリカで、裸を見せるための“ヌーディ映画”として作られた製作から54年、伝説の邦題を付けられて日本での劇場公開から32年、令和元年末、この迷作中の迷作がHDリマスターで日本のスクリーンに奇跡の復活を遂げる。
    この映画をスクリーンで見ることは、間違いなく見る者の一生の語り草となるだろう。

    本作はこれまでスタンダード・サイズでの上映およびビデオ、DVD発売されてきたが、今回は撮影監督ロバート・カラミコが設計した正式な上映サイズであるアストラヴィジョン(アメリカン・ビスタサイズと同じ1:1.85)でのHDリマスター版による日本初DCP上映となる。

    『死霊の盆踊り』 HDリマスター版
    出演:クリスウェル、パット・バリンジャー、フォーン・シルバー、ウィリアム・ベイツ
    製作・監督:A・C・スティーヴン 原作・脚本:エドワード・D・ウッド・Jr 撮影:ロバート・カラミコ
    <1965年・アメリカ映画/英語/セクシーカラー/アストラヴィジョン/91分/映倫指定区分G>
    日本語版字幕:松浦美奈 原題:ORGY OF THE DEAD  提供:ポニーキャニオン+エデン 配給:エデン
    ©1965 Astra Productions, under license from Vinegar Syndrome

    『プラン9・フロム・アウタースペース』総天然色版

    『プラン9・フロム・アウタースペース』総天然色版 場面写真

    とてつもなくバカバカしく、説得力皆無の珍妙なストーリー、大仰で意味不明なセリフの数々、台本棒読みのダイコン演技、ダサい衣装と学芸会のようなセット、そして哀しいくらいにチープ過ぎる特撮…。芸術的凡庸さのスペクタクルに、バカと間抜けのオンパレード! すべてがヒド過ぎて、こんなに面白く、愛おしい。

    1980年に出版された「ゴールデン・ターキー・アワード」で、見事“映画史上最低の作品”に選ばれ、さらに監督のエド・ウッドことエドワード・D・ウッド・Jrが、“映画史上最低の監督”に選ばれるというダブル受賞を果たして、その名を世界に知らしめた<キング・オブ・サイテー映画>。 ティム・バートン監督の『エド・ウッド』(94)でも、その誕生過程が笑いと涙で描かれるなど、 エド・ウッド自身が「これぞ私の誇りと喜び」と語った彼の代表作にして、史上最低映画監督の最高傑作が、製作から60年、HDカラライズドによる鮮やかな“総天然色版”となって蘇り、日本初上映!

    本作はスタンダード・サイズで撮影されており、95年のオリジナル・モノクロ版公開時の上映やビデオ発売もすべてスタンダード・サイズで行われてきたが、製作時に撮影監督が設計した本来の上映サイズは1:1.85のアメリカン・ビスタサイズであるため、今回は日本で初めてビスタサイズでのDCP上映が行われる。

    『プラン9・フロム・アウタースペース』総天然色版
    出演:ベラ・ルゴシ、トー・ジョンソン、ヴァンパイラ、クリスウェル、グレゴリー・ウォルコット
    製作・監督・脚本・編集:エドワード・D・ウッド・Jr 撮影:ウィリム・C・トンプソン 音楽監修:ゴードン・ザーラー
    <1959年&2006年・アメリカ映画/英語/カラー/ビスタサイズ/79分/映倫指定区分G>
    日本語版字幕:江戸木純 原題:PLAN9 FROM OUTERSPACE IN COLOR  提供:ポニーキャニオン+エデン 配給:エデン
    ©Legend films.

    Story

    『死霊の盆踊り』 HDリマスター版

    『死霊の盆踊り』 HDリマスター版 場面写真

    満月の夜、真夜中。人気のない荒れ果てた墓地。黒衣の男が棺桶の中から目覚める。男は夜の帝王クリスウェル。クリスウェルは闇の女王に命じて、不幸な死を遂げた女たちの浮ばれない霊を呼び出す。次々と蘇った女たちの霊は、豊満な肉体を揺らしながら墓場でヌードになり、踊り狂うのだった。ホラー小説家のボブは小説のインスピレーションを得ようと恋人のシャーリーを連れて夜のドライブをしていたが、事故を起こして墓場に迷い込んでしまう。やがて二人はミイラ男と狼男に拉致されて囚われの身となり、墓石に縛り付けられて死霊たちの裸踊りを延々と見せられることになる…。

    『プラン9・フロム・アウタースペース』総天然色版

    『プラン9・フロム・アウタースペース』総天然色版 場面写真

    アメリカの各地で空飛ぶ円盤が目撃される。それは、軍拡競争で自滅の道をたどる人間たちに警告するために外宇宙からやってきた宇宙人の乗った円盤だった。宇宙人は合衆国政府にコンタクトを試みるが、軍上層部は平和のメッセージが理解できずに拒絶、逆に円盤を攻撃してしまう。宇宙人は仕方なく、墓場に眠る死者を蘇らせて人間を驚かせ、地球を征服する<第9計画>を発動する…。

    Staff

    『死霊の盆踊り』 HDリマスター版

    製作・監督 A・C・スティーヴン A.C.Stephen
    1928年2月25日、ブルガリアのブルガス生まれ。本名スティーヴン・C・アポストロフ。
    第二次大戦後、共産主義化するブルガリアを脱出し、トルコ、フランス、カナダを経て52年にアメリカのロサンゼルスに渡り、バンク・オブ・アメリカに就職した。経理関係の仕事で20世紀フォックスの製作部に出入りすることになって映画業界と関係が出来ると、57年に彼のブルガリアからの脱出をベースにした“JOURNEY TO FREEDOM”の原作を書き、プロデュース。65年にエド・ウッドの原作、脚本による『死霊の盆踊り』を製作、監督。
    その後、数多くのセックスプロイテーション映画を連作、70年代に入るとエド・ウッドの脚本による『ポルノ同窓会/輪獣』(72)、『淫欲(秘)地帯』(72)、『陰熟ブルーSEX/ホステス絶頂篇・若妻恍惚篇』(“THE COCKTAIL HOSTESSES”(73)と“DROP OUT WIFE”(72)の2本の編集版)、『女囚脱獄・鎖なき欲望のままに』(74・TV放映)、“THE BEACH BUNNIES”(76)を発表、日本ではハードコア・ポルノとして売られた作品も多いがそれらはポルノではあったがソフトコアだった。最後の監督作は77年のセクシー・コメディ“HOT ICE”。
    晩年は知り合いの海外セールス会社のセールスを手伝っていたが、80年代後半に彼の監督作品の多くがビデオ化されカルト・ムービーとなったことから、<史上最低映画監督>エド・ウッドと並ぶ<セックスプロテーションの巨匠>として再注目されるようになり、エド・ウッドの晩年の生証人として数多くのドキュメンタリーに出演。87年には『死霊の盆踊り』のキャンペーンで来日も果たした。2005年8月14日、アリゾナ州のメサで死去、享年77歳。2011年には彼の映画人生を描いたブルガリア、ドイツ合作のドキュメンタリー“DAD MADE DIRTY MOVIES”が製作された。
    撮影 ロバート・カラミコ Robert Caramico
    1932年12月10日生まれ。
    『死霊の盆踊り』で撮影監督となり、その後『ザ・ブラック・クランズマン』(66・未)、『タイム・トラベル』(67・未)、『吸盤男オクトマン』(71・未)、『ドーベルマン・ギャング』(73)、『ドーベルマン・ギャング2』(73)、『ブラッケンシュタイン』(73・未)、『レモーラ』(73・未)、『悪魔の沼』(76)、『爆裂探偵・クラウダー/地獄の依頼人』(76・未)、『人喰い半魚人』(77・未)、『バトル・サバイバー』(87・未)、『SF異星獣ガー』(95・未)などの撮影を担当。1997年10月18日死去。
    本作撮影後、本作でシャーリーと黄金ガールを演じたパット・バリンジャーと結婚していたことがある。

    『プラン9・フロム・アウタースペース』総天然色版

    製作・監督・脚本・編集 エドワード・D・ウッド・Jr. Edward D.Wood Jr.
    1924年10月10日、ニューヨーク州ポーキプシー生まれ。
    ペンシルバニアに育ち、30~40年代はB級ウエスタンや漫画雑誌、ラジオドラマに熱中。ボーイスカウトに入り、11歳の頃から16ミリ映画を作っていた。17歳で海兵隊に入隊するも、42年、太平洋での戦闘中に負傷し除隊。戦後、旅芸人の一座に参加し、ロサンゼルスに進出したが、48年に製作、脚本、演出を手がけた演劇「THE CASUAL COMPANY」は酷評され、同年に製作開始したウエスタン映画“THE STREETS OF LAREDO”もラッシュを見たスポンサーが降りて未公開に終わる。
    やがてハリウッドでベラ・ルゴシと出会った彼は、彼のネームバリューを使ってスポンサーを見つけ、自ら脚本、主演を兼任した初監督作『グレンとグレンダ』(53)を完成させた。さらに『牢獄の罠』(54)、『怪物の花嫁』(55)と立続けに製作するがヒットには至らず、56年に製作開始した『プラン9・フロム・アウタースペース』も完成から公開までに3年近くを費やし、ほとんど利益を生まなかった。その後も彼の映画への情熱は冷めることなく、短編、中篇、長編と映画を撮り、脚本を書き続けたが、彼の映画が注目されることはなかった。晩年はアダルト雑誌にポルノ小説を書いて生計を立てていたが、78年12月10日、ノース・ハリウッドで心臓麻痺のため死去した。享年54歳。
    彼の映画は権利を買い叩かれ、深夜放送のテレビで度々放映されていたことからカルト的な人気が出始め、80年にメドヴェッド兄弟が書いた書籍「THE GOLDEN TURKY AWARDS」の中で彼が“映画史上最悪の映画監督”、『プラン9・フロム・アウタースペース』が“映画史上最低の映画”に選ばれたことから、再評価が始まって数多くの作品がビデオ化され、92年にはルドルフ・グレイによる伝記「エド・ウッド 史上最低の映画監督」が出版されてエド・ウッドの名前は国際的なものになっていった。さらにティム・バートンがタッチストーン(ウォルト・ディズニー)の製作、ジョニー・デップ主演の『エド・ウッド』(94)を監督したことでブームは最高潮に達し、日本でも95年9月の『エド・ウッド』公開に併せ、8月に『プラン9・フロム・アウタースペース』『グレンとグレンダ』『怪物の花嫁』の3本が劇場公開された。彼の人気はその後も衰えることなく、多くの映画ファンに愛され、多くの映画監督を勇気づけ、また『クレイジー・ナッツ 早く起きてよ』(98)など、数々の未映像化脚本が映像化され、人気作がリメイクされ、未公開に終わっていた作品が発掘されてビデオ化されている。
    撮影 ウィリアム・C・トンプソン William C.Thompson
    1889年3月30日、ニュージャージー州生まれ。
    1910年に映画界入りし、14年の“ABSINTHE”で撮影を担当以来、『国難(国の滅亡)』(16)、『女ターザン』(20)、『マニアック』(34・未)、『極北の怒り』(49)など数多くの作品を手掛ける。エド・ウッド作品は初監督作『グレンとグレンダ』(53)にはじまり、『牢獄の罠』(54)、『怪物の花嫁』(55)、『プラン9 フロム・アウタースペース』(59)、“NIGHT OF THE GHOULS”(58撮影、84公開)、“THE SINISTERT URGE”(60)の長編7作中6作品を担当。その他の作品には『恐怖の足跡 ビギニング』(55・未)、『女宇宙怪人OX』(58・未)などがある。1963年10月22日、ロサンゼルスで死去。享年74歳。

    Theater

    『死霊の盆踊り』 HDリマスター版
    地域 都市 劇場 公開日
    東北 仙台 フォーラム仙台 今春
    関東 東京 新宿シネマカリテ 上映終了
    東京 池袋シネマ・ロサ 2020/1/17(金)~
    中部 新潟 高田世界館 2020/2/22(土)~
    松本 松本ロフト 2020/2/24(月・祝)
    名古屋 シネマスコーレ 2020/1/18(土)~
    近畿 大阪 シネ・リーブル梅田 2020/1/31(金)~
    京都 出町座 2020/1/31(金)~
    神戸 元町映画館 2020/2/1(土)~
    中国・四国 岡山 シネマクレール 2020/1/17(金)~20(月)
    広島 横川シネマ 今春
    愛媛 シネマルナティック 今春
    『プラン9・フロム・アウタースペース』総天然色版
    地域 都市 劇場 公開日
    東北 仙台 フォーラム仙台 今春
    関東 東京 新宿シネマカリテ 2020/1/11(土)~
    東京 池袋シネマ・ロサ 2020/1/31(金)~
    中部 新潟 高田世界館 2020/2/22(土)~
    松本 松本ロフト 2020/2/24(月・祝)
    名古屋 シネマスコーレ 2020/1/25(土)~
    近畿 大阪 シネ・リーブル梅田 2020/2/14(金)~
    京都 出町座 2020/2/14(金)~
    神戸 元町映画館 2020/2/15(土)~
    中国・四国 岡山 シネマクレール 2020/1/21(火)~23(木)
    広島 横川シネマ 今春
    愛媛 シネマルナティック 今春